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  コーヒーにしましょうか?  

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オランダで行われたコホート追跡研究(医学研究の1種)で、1日に7杯以上コーヒーを飲む人では、7年間で2型糖尿病を発症する比率が1日2杯以下の人のほぼ半分であることがわかった。
コーヒーに含まれるマグネシウムやクロロゲン酸など、カフェイン以外の成分に、糖尿病の発病を防ぐ働きがあると研究グループはみている。
研究結果は、Lancet誌11月9日号に掲載された。
(この雑誌かなり医師の間では評価の高い雑誌で掲載される論文はかなり信頼度が高いと考えてください。ただし絶対ではありません。)

研究グループは、オランダのDoetinchemとMaastrichtに住む30〜60歳の、糖尿病にかかっていない男女1万7111人を約7年間追跡。
1日に飲むコーヒーの量と、糖尿病の発症リスクとの間にどのような関係があるかを調べた。
調査対象者は平均して、1日5.2杯コーヒーを飲んでいた。
7年間で2型糖尿病を発症したのは306人。

コーヒーをたくさん飲む人には男性が多く、学歴が低く、太っており、たばこを吸い、お酒を飲み、運動不足の人が多かった。
つまり、どちらかといえば不健康な生活を送っている人が多かったわけだが、2型糖尿病の発症率は低い傾向があった。

そこで研究グループは、たばこや酒、肥満といった、2型糖尿病の発症に影響を与え得る因子でデータを補正した。
すると、1日7杯以上コーヒーを飲む人では、1日2杯以下の人と比べ、2型糖尿病の発症リスクが0.50倍(95%信頼区間:0.35〜0.72、p=0.0002)となることが明らかになった。なお、紅茶にはこうした相関がみられなかった。

ちなみに、コーヒーに含まれるカフェインにはインスリン感受性を下げる働きがあり、2型糖尿病の発症を促進し得ると考えられている。
一方、カフェインと並ぶコーヒー2大成分のクロロゲン酸や、コーヒーに含まれるマグネシウムには、糖代謝を改善する作用があることが知られている。

今回の試験では参加者にカフェイン抜きコーヒーを飲む人が少なく、直接的なデータは出せなかったが、他の介入試験結果なども併せ「コーヒーに含まれるカフェイン以外の成分が、2型糖尿病発症を抑制する方向で働いているのでは」と研究グループは考察している。

糖尿病の予防に1日7杯以上のコーヒー、インスタントではもちろん駄目ですね。
7年間著調査ですからね。
様々な情報が流れてきます。
コーヒーが体に悪いという論文は中々見つかりません。カフェインはソフトドラッグに分類される習慣性のある薬物でしたね。いいのか悪いのか、コーヒーを飲みながら考えてみましょう。
(丸ゴシックのところは私の考え、記事の内容は日経モmedwaveからです。)

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