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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第113段:食べ放題・飲み放題に釣られる  

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先日ある広告に引き寄せられました。
「食べ放題で○○円」、別の広告には「飲み放題××円」、飽食の時代、食べ過ぎが問題になっている国で人を引きつけるために「食べ放題や飲み放題」が有力な宣伝文句になっているうということは、医師や医療関係者が「食べ過ぎないで」とか「飲みすぎないで」と指導というよりお願いしても全く社会に受け入れられていないのではないかと疑問を持ちました。

もちろん私も「食べ放題」という言葉に興味を引かれ広告の中身をじっくり見ていましたから、批判できるような状況にはありませんが、考えてみると変ですね。
普段の診療の中で喋っていても、本当に自分の生活や考え方まで変わっていないのだなということを改めて認識しました。
「食べ放題」なら儲けた、「飲み放題」なら損しないという考えが頭をよぎるからでしょう。
(お店の方はほとんど損にならないようなシステムのはずですから十中八九得していないはずですが・・・・)

患者さんの前では「腹八分目ですよ」とか「ほろ酔いのところで止めましょう」と指導、助言している私が、実際には「飲み放題、食べ放題」に引かれている。
「アレッ!」と気づいて恥ずかしいと感じた次第です。

別に「食べ放題」ということではありませんが、バイキング形式という言葉、ホテルの朝食などでも良く見かけます。
あのような大皿に盛った料理を取り分けて食べるのは「スモーガス・ボード」という北欧の郷土料理の変形のです。

日本に入ってきたのは今から約40年前のようです。
最初に東京の帝国ホテルでこの形式が取り入れられあっという間に広まったと書かれています。
当時の資料によれば、帝国ホテルの従業員に名前を募集したら北欧のイメージは「バイキング」という言葉に集約されていたようで、バイキング形式と名付けられたようです。

「バイキング」という言葉を料理に使用しているのは日本語だけだと思いますが、輸出はしていないですよね。
外国では通用しないはずですが、如何でしたか?
海外旅行経験者の方。

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