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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第134段:頭を冷やしても体温はさがりません  

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今年もインフルエンザの季節になりました。
「熱がさがらないので頭を冷やしましょうか?」と質問されたり、熱さましを目的(?)としたシートを額に貼って受診されたりと、熱をさげることに熱を上げられる方が相変わらず多いので説明に苦慮しています。

頭を氷や水で冷やしたくらいでは体温はさがりません。
人類は冬眠するような動物と違い、体温を常に一定に保つように調節する動物です。
風邪などで一時的に高体温になるのは病原菌やウイルスを体の外に排除したり殺したりするのには体温が高い方が都合がよいことがわかっています。
風邪などの場合の病気の初期に解熱剤を使用すると病気が長引くという報告もあります。

強い解熱剤は必要以上に使うとそれがもとで死亡率を高めるという報告も出ています。
本当に体温をさげることが必要な場合にはそれなりの処置をしますのでご安心下さい。
いわゆる「頭がパーになる」状態は41.5℃を越えてから出ないと起こりません。
高熱はそれ自体でも体力を消耗しますので小児では39.5℃越えてから、大人でも38.5℃を超えてからの解熱で充分です。

体温がさがれば病気が治るわけではありませんから、熱をさげるのに熱を上げすぎないで下さい。
いわんや頭を冷やして病気が治るわけはありません。
頭を冷やして気持ちがよいといわれるのをやめろという気はありませんが、冷やせば治るという考え方を直していただきたいのです。

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