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抗A型インフルエンザウイルス剤「シンメトレル」という薬が今年の冬から健康保険で使用できるようになりました。(注射ではなく、飲む薬です。)
今までは細菌によって引き起こされる感染症には抗生物質で対応していましたので、大変な効果を得ることが出来ていましたが、ウイルスと呼ばれる細菌よりもさらに小さな病原体には、予防接種以外にほとんど有効な治療や予防がありませんでした。
(水痘症{みずぼうそう}やヘルペスなどには治療薬がありました。)
今回健康保険の適用になった「シンメトレル」という薬はノバルティスファーマ株式会社から販売されている薬で、従来は「パーキンソン症候群」、「脳梗塞に伴う意欲・自発性の改善」に用いられていたものです。
以前から、この薬のA型インフルエンザに対する効果は医療関係者のあいだでは知られていましたが、厚生省が健康保険での使用を認めていませんでした。
A型インフルエンザにのみ有効ということは、B型インフルエンザや普通のかぜには全く聞かないということです。
難しい話は省略しますが、大人で38.5℃以上の発熱があり、関節の痛みを生じたり、激しい咳やくしゃみ、鼻水、咽頭痛などを伴ういわゆる「ひどいかぜ」の状態になる病気にだけ有効です。
副作用も結構ありますので、冬の間、誰でもがこの薬を飲むのは危険です。
その内容は誤解を生じたり、不安をあおる可能性がありますので、このページでは公表しません。
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海外での使用成績では感染を40%抑制し、発症を85%抑制したとの報告があります。
受験期の方や高齢者で今年のインフルエンザの予防接種を受けることが出来なかった方のための救済策だと考えて下さい。
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