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  アトピー性皮膚炎の新しい薬と光線療法  

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平成15年10月から松本医院では中等症よりひどいアトピー性皮膚炎の治療にレーザー治療を始めました。
痛みも不快な感じも全くありません。
治療効果もかなり良好です。
皮膚疾患に対するさまざまな光線療法は以前からありましたが、私は全く手がけておりませんでした。

しかしある日、やってみようと思い立ったわけです。

かゆみは人間が痛みを感じる神経と温かみを感じる神経が同時に刺激されるとかゆみを感じます。
ですからレーザー治療で痛みだけを取るとかゆみが生じなくなり「かきむしらない」のでアトピー性皮膚炎が落ち着いてきます。
この治療はアトピー性皮膚炎を根本的に治すことはできないかも知れませんが、かゆみを取ってかなり軽くすることは可能なような印象です。

もうひとつの話題は以前にこのトピックスでも紹介しましたタクロリムス水和軟膏(商品名プロトピック軟膏)です。
平成15年12月から小児用の軟膏が登場しました。
以前は小児への投与ができませんでしたが、薬を薄めて小児にも使えるようになりました。
発売以前にガンの発生が高まるのではないかという意見が出ていましたが、日本皮膚科学会の公式見解では心配された副作用については否定されました。
適切な使用量を守って正しく使用すれば問題はほとんど起こらないと思います。

アトピー性皮膚炎のさまざまな話題は私のホームページでも何度も取り上げています。
いろいろご意見はあるでしょうが、まず患者さんの病変を診てから判断をさせてください。
一般論を無理やり特定の患者さんに押し付けてもむりがあります。
治癒するまでの期間についてもきちんと医師と相談しましょう。病気の程度も重症なのか軽症なのかも医師が判断しています。
患者さんや家族の方が医師の代わりに診断をつけて「食物が関係した重症です。何年も治るのにかかるでしょう。」といわれても単なる接触性皮膚炎で短期間で治癒という場合や、「軽いですよね」といわれてこられた患者さんの治療に数年かかることもあります。よく相談しましょう。

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