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  インフルエンザの知識  

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毎年、冬季に流行する弱毒型インフルエンザは人口1億2000万人の日本では800万人から1200万人が1シーズンに感染して1万人から3万人が死んでいます。
ですからインフルエンザの流行は大問題です。{交通事故死亡者(1万人程度)よりも多いですし、死亡者3万人の自殺者数に匹敵します。}
死亡者が増える病気だから予防接種を行います。

弱毒型インフルエンザは鼻やのど、気管支や気管、肺などの呼吸器(咳や痰や鼻水の症状)と胃腸の消化管(下痢や嘔吐の症状)などにウイルスが進入して増殖します。{よく知られた、香港型、ソ連型、今回の北米型(豚インフルエンザ)など}タミフル、リレンザ、漢方薬の麻黄湯が有効です。

強毒型インフルエンザは肝臓や腎臓など呼吸器や消化器だけでなくウイルスが全身に進入して体に障害を起こします。{トリインフルエンザなど}

【予防にマスクは無効!】
インフルエンザに感染した人が他人にうつさないためにマスクをすることは必要ですが、自分がインフルエンザにかからないようにするためにマスクをするのは意味がありません。
日本だけの奇怪な現象です。(鼻だけ出したり、緩めのマスクなど)
患者が多く集まる病院で医療従事者がきちんとしたマスクをするのは理にかなっています。

【手洗いが重要!】
感染予防には手洗いが重要1日に何度も手を洗いましょう。
手首まで洗わないと無意味です。
30秒は手を洗いましょう。

【うがいも有効!】
安全で比較的効果が認められるものとしては、紅茶でのうがいは有効性があるようです。
塩水のうがいと普通の水のうがいには差はありませんので、わざわざ塩を入れてうがいしても無意味です。

ポピドンヨ―ド(茶色の臭いのあるうがい薬)のうがい薬は薬を飲み込む可能性があり、胃腸の中の体に有効な細菌を殺す可能性があるので積極的にはお勧めできません。

【肺炎の予防接種が意外な効果あり!】
インフルエンザにかかると抵抗力が落ちて肺炎を合併して死ぬことが多いので、65歳以上の人は肺炎球菌ワクチンの接種を勧めています。
1回接種すると5年間有効で7,000円から8,000円ぐらいで接種しています。
健康保険は使えません。
もちろんインフルエンザワクチンはきちんと接種しておきましょう。

【いつまで休むの?】
一度感染したら薬を使ってすぐに解熱しても患者は5日間もウイルスを排出し続けます。
2・3日後にやっと解熱しても発熱中はもちろん、解熱後3日間はウイルスを排出し続けていますので、職場や学校、保育園や幼稚園など集団生活の場へは出られません。
休ませる必要があります。
(発症24時間前ぐらいの潜伏期間中にも他の人に感染させる可能性があります。通常は7日以内にはウイルスの排出は少なくなるといわれています)

【手洗いとうがいのタイミング】
家から出るとき必ず手洗いうがいをして出かけましょう。
外から帰ったら必ず手洗いうがいをしましょう。
目的地(職場や学校、訪問先など)に着いたら必ず手洗いうがいをしましょう。
目的地(職場や学校、訪問先など)から出発するときにも必ず手洗いうがいをしましょう。
なぜなら
もしも、あなたの家庭の中に既にウイルスが入っていて
あなたや家族がインフルエンザに感染していて潜伏期間中でしたら、
あなたの家からウイルスを持ち出さずに済みます。
目的地に着くまでに汚染されていても、手洗いうがいで目的地の中には
持ち込まないで済みます。

【家族や近親者に感染者が現れたとき】
看病をしていて患者に接近して体に何度も触れた人が次の感染者になる可能性が高まります。

【結局】
1に手洗い、2に避接触、3に清潔、4に避疲労、かかったら安静休養

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