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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第93段:やけどの季節  

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やけどの季節は夏なのです。

意外に思われるかもしれませんが、やけどが多いのは冬よりも夏のようです。
そして子供のやけどは100%親の責任だということを再確認してください。
「子供をしかってはいけません!」
「そこは火があるから、近寄ってはいけないといったでしょっ!!!」とか
「ストーブに近づきすぎないでといつも言ってるでしょっ!!」
「お湯には気をつけないと!」
などとしかっても無意味です。親が反省しましょう。

やけどをすると水泡ができる場合がありますが、この水泡は破ったほうがよいのか? 
それとも中の水だけを抜くのがよいのか、そのままにしておくのがよいのか?
迷ったことはありませんか?

私はどの水泡も「迷わずそのままにしておきます。」と答えています。
水泡を破ることで細菌感染などの可能性が増えることを嫌っているからです。
針で穴をあけても同じです。
できるだけ保存的に水泡を破らないようにしています。

しかし一旦破れたり、水泡が損傷した場合には、状況により残った水泡は切除して組織の修復を待つ場合もありますので、いつまでも水泡を残すばかりが正しい治療ではないと考えます。

やけどの治療方針は医師の診察を受けてからです。
自分で水泡を破って受診するのではなく、水泡を破らないように冷やしながら受診をしましょう。

味噌をつけたり、さまざまな民間療法をして受診される方がありますが、まず流水で流して冷やすことが一番です。

広範にやけどをしている場合には服を脱がすと水泡を破ることがありますので、はさみで服を切りますが、下手をすると水泡にも傷をつけますので注意してください。

多肉植物のアロエの汁も軽傷のやけどには効果がありますが、アロエの汁にかぶれる体質の方もありますから注意が必要です。

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