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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第104段:調理時間と食品加工  

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昭和27年生まれの私の子供時代は島根の片田舎でしたから、台所は薪でご飯をたき、炭を七輪で利用して料理をしていた時代から、プロパンガスで調理をしご飯が電気がまに変わって行く時代でした。

熱量の大きな調理方法に変わり日本人の食卓が大きく変化して油を使う料理が増えた時代でもありました。

調理はことこと煮る、炭で焼く、蒸す方法から、炒める、揚げるの時代に変わり主婦の調理時間が短縮され女性の社会進出の基礎固めの時代でした。
(もちろん洗濯機の普及やバイクや自動車の普及も重要なポイントですが)

健康教室などで食事の話をするときに調理方法と調理時間の話も忘れずにすることにしています。

今の時代は手間暇かけてじっくりと料理することはほとんどの仕事をもつ方には不可能な時代です。
(主婦とか女性と書かないところがポイントです。)
飽食の時代といわれたり、カロリーの取り過ぎといわれたり食事を取り巻く環境も万全とはいえませんが、知恵を使って多すぎる油脂類の摂取の仕方、効果的な調理時間の持ち方を考えてください。
冷凍食品や電子レンジの活用だけでは十分ではありません。
以前から日本人の食生活に不足しているカルシウムをもう少し摂取すること。
砂糖を減らすこと合わせて食事の作り方も考え直しましょう。

繰り返しますが「昔の和食を時間をかけて作り食べましょう」では絶対に受け入れられません。
21世紀型の食事(調理時間が短く、生活習慣病対策を満たした食事)を考えましょう。
現状を否定するだけでは決して解決にはつながらないと思います。

食品の加工や添加物の使用も積極的に利用すべきでしょう。
(もちろん有害な添加物を認めるわけではありませんが、あまりに過敏になるのも考え物です。)

新しい技術を否定してばかりいては進歩はありえません。
チャレンジする精神が必要だと思います。
(もちろん予見の技術で可能なかぎり危険度の予測をしてから実施しますが)
最近の日本人はリスクを恐れすぎてリスク回避ばかりしているとの指摘がありますが、私も同感です。

「虎穴に入らずんば虎子を得ず」だと思いますが。

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