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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第105段:基準値と正常値  

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人間ドックや健康診断結果を見ると以前は正常値と書いてあったものが最近は基準値となっていませんか?

数年前から正常値という言葉を使うよりも基準値と表記するほうが適切だという考え方から変わりつつあります。

血液検査などの基準値は健康な人の検査結果のばらつきの内95%の人が集まっている範囲を基準範囲として決めているようです。
ですから5%の人つまり「20人に1人は健康で異常がなくても基準値を外れている」ということになります。
(基準値から大きく外れることはほとんどありません)

別の見方をすれば、「1人の健康な人間に20項目の検査をすれば1項目は基準値から外れることがある」ということです。
ですから健康診断や人間ドックの後で医師から直接説明を受け本当に心配しなければいけないのか、治療が必要なのかどうかを聞いてみる必要があるわけです。

生活習慣病といわれるグループの病気は自覚症状がないままに進行します。
自覚症状がないから大丈夫ではありません。
基準値を外れた場合や精密検査が必要な場合には受診をして良く医師と相談してください。

「惜しまれながら、ポックリ死ぬ」生活習慣病の方が増えています。
基準値だけで判断せず医師と良く相談して健康管理をして下さい。

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