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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第108段:1999年調査 児童・生徒の性(出版:学校図書)  

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今時の高校生の実態調査です。

第9段の「援助交際は売春ですよ」に記載した数字は96年の数字でした。
今回は99年の数字をご紹介します。

その前に援助交際で訂正をさせてください。

第9段の話を掲載したときには実態を正しく把握しておりませんでした。
高校生や中学生の中には性交を伴わない援助交際というものもあったようです。
援助交際が全て売春と理解していたのは誤りでした。
カラオケに行くだけで小遣いをくれる大人、一緒にお茶を飲むだけしかないお付き合いなどです。
お茶やジュースをおごってもらうのも援助交際つまり「えんこー」なのだそうです。(うーん?)

さて本論、高校3年生に「結婚・婚約するまでは性交してはいけない」という見解を支持する生徒は
        1984年には高3女子で32.5%、男子で12.9%
        1987年には高3女子で31.5%、男子で12.9%
          90年には高3女子で18.5%、男子で11.8%
          93年には高3女子で11.3%、男子で05.0%
          96年には高3女子で05.5%、男子で05.8%

となっていました。
96年は男女が逆転した年でもありました。

性交の経験率は
中1男子  5.2%  中1女子  2.0%
中2男子  9.5%  中2女子  3.6%
中3男子 15.3%  中3女子  8.0%
高1男子 25.0%  高1女子 22.1%
高2男子 33.5%  高2女子 34.8%
高3男子 37.8%  高3女子 39.0%

です。

調査で統括をされた田能村教育問題研究所長の田能村祐麒さんに熊本でお話を聞く機会がありましたので紹介します。


「前回の調査結果に比べ高2でも女子の性交経験率が上回りましたね。」

田能村
「松本さんそんなことは問題としては小さいことですよ、今後はいつアメリカ並みの18歳で60%の性交経験率が達成されるか?
それに伴い性教育をいつから始めなければならないかを真剣に再検討する時期ですよ。
「教えておけば防げた不幸」を、「教えていなかったために防げなかった不幸」にしないために努力しなければなりませんよ。」


「高校で性交や避妊を教えるのは遅すぎるということですね。田舎も都会も差はないのでしょうね?」

田能村
「そうです。中学校で性交や避妊、性感染症を教えパートナーとの関係をどのように構築するかを教えないといけませんね。都会と田舎の差はほとんど無きに等しいでしょう。」

高校生の性交の相手は男子は約30%が中学生女子を相手にしており女子高校生2・3年生では約15%は社会人・有職者であり高1女子では約30%が中学生男子をパートナーにしているようです。

援助交際「えんこー」は高等学校では否定的回答を書いた生徒は男子で28.0%女子で35.2%、肯定的回答は男女とも過半数を上回り、回答の内容には「自分でお金を稼ぐのだからアルバイトと同じ」とか「売買春はだめだけど、援助交際はよい」、「だれにも迷惑をかけるわけではない」などがあったようです。

感想、そうですか・・・・・
お茶を飲んでお話するだけも援助交際ですか?
男と女の間はますます難しくなりましたね。
セクハラ問題なども含めて現状をどのように認識されていますか?

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