そぞろごとトップ 検索 管理用 松本医院Home

心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第139段:薬はお茶で飲んではいけませんか?  

[前頁]  [次頁]

「薬はお湯で飲まなくてはいけませんか?お茶じゃダメですか?」
としばしば質問を受けます。

実はお茶でもかまいませんが、
「お茶でよいですよ」と答えたら
「抹茶はどうですか?」
「紅茶でも同じでしょ?」
「コーヒーでもよいですよね」
「昆布茶はどうですか?」などなど機関銃のように質問をされて閉口したことがあります。

出涸(でが)らしのお茶ならほとんど問題ないと思うのですが、そう答えると「何回目ならよいですか?」と聞かれるとまたまた困るのです。
ですから面倒なので「お湯にしてくださいとお願いしています。

昔は貧血の治療薬で鉄を含む薬はお茶で飲んではいけないなどといわれていましたが、詳しい研究の結果ほとんどが意味のないことが解りました。
しかしグレープフルーツを食べて薬を飲むとある種の薬は効果がなくなる場合や、血液を固まりにくくする薬の効果が納豆で消えてしまうなどという事実が発見され、服薬指導の現場で問題になっています。
牛乳で効果がなくなる薬や牛乳で飲むと味のまずさが感じにくくなる薬とか、薬の効き目をうまく引き出すために飲み方は複雑になっています。
よく聞いて正しく服用して下さい。(薬剤師さん頑張って!)

漢方薬の葛根湯は熱いお湯で飲まないと効果が出にくいようです。
ぬるま湯や冷たいお水で飲むと薬の効果が半減するようです。
しかし加味逍遥散(カミショウヨウサン)とか五苓散(ゴレイサン)とかいわれる漢方薬は水で飲まないとその効果が弱まりますし、飲みにくいようです。
それぞれの薬にそれぞれの使用法がありますのでよく確かめ理解してから薬を使いましょう。

[前頁]  [次頁]


- Column HTML -