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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第140段:元気な高齢者  

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日本と韓国の後期高齢者(75歳〜85歳)の女性の体力測定をして比較してみると敏捷性や柔軟性、バランス能力で明らかに韓国を上回っていることが示されました。
全身の移動能力や胴体の柔軟性などは甲乙つけがたく、筋力は韓国の方が上回っています。
全体的に見ると日本の女性の方が体力的に優れているようです。
米国との別の研究での比較でも日本の高齢者は運動能力が優れていることがわかっています。

これらの研究成果を紹介された東京都老人総合研究所疫学部門部長の鈴木先生は、「どの国であろうと人間の寿命限界が同じである以上,日本のように平均寿命が延びれば延びるほど元気な高齢者が増加する・・・・
病気の発症や障害、いわゆる「寝たきり」や「ボケ」など、かつては早期に起きていたものが、最近になればなるほど遅れて後ろ送りになっていることを明確に示しているのである。・・・」と述べられています。

4月からの介護保健の実施を控えて色々と話が出ているでしょうが、予測ほど本当に介護が必要な方が多くないかもしれませんね。
2025年の日本の高齢者のピーク時には予想より介護の必要な方が少なくなっているかもしれません。
元気な老人で介護の必要がない状態を保つためにも、生活習慣病の概念を取り入れた生活を作る必要がありそうです。

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