/そぞろごとトップ /検索 /管理用 | 松本医院Home |
|
第146段:深夜のコンビニと徘徊老人 |
深夜、私の子供がお腹がすいたとキッチンに入り込み冷蔵庫や棚の食品を物色していました。
その姿をダイニングから見ていた私の頭に、腹をすかせて食べものを探しまわる徘徊老人の姿が重なってしまいました。
(家庭に仕事を持ち帰るダメな父親です。)
徘徊老人の多くは腹が減ると食べものを求めて動き出します。
そして、あちこちの引出しを空けたままにしているようです。
次々と連想的に目的が変わるようですが、おなかを満足させることで一息つけるようです。
私が嘱託医をしている老人ホームでは小さなおにぎりを用意させ、うろうろし始めるとおにぎりを食べさせていただくようにお願いしてあります。
痴呆老人をかかえているご家庭にも
「ラップフィルムに小さなおにぎりを一つずつ包み冷凍しておき、お腹がすいたらすぐに電子レンジで温め食べさせたり、常時食べ物を身近に置いておくと徘徊が減ります。」と説明しています。
実行してみると徘徊が減って実に介護が楽になりました。
たくさん食べ過ぎて障害を起こさないかと心配されるかもしれませんが、意外と大丈夫ですし、肥り過ぎにもなりません。
1日中3人分も食べる人はいませんから大丈夫です。
便秘も解消され、今のところは糖尿病以外では問題になりません。
お腹をすかせた方が徘徊しているわけだはありませんが、深夜のコンビニで食品を買い求める姿を見ていると、徘徊老人も腹をすかせて食べ物を求めてさまようのと似ている気がしてきました。
腹が減っては戦は出来ぬ?
衣食足りて礼節を知る?
など満腹することで人間は落ち着き、次の落ち着いた行動に移れるのかもしれません。
空腹感は辛いものですが、深夜の夜食は朝食の食欲を減らします、そうすることが朝の元気なスタートをつまづかせます。
腹が減ったらすぐ食べるという徘徊老人の行動パターンから、健康的な食事をする生活パターンに変えませんか?
(私自身も反省しています。)