そぞろごとトップ 検索 管理用 松本医院Home

心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第149段:注射の後の入浴、けがの後の入浴  

[前頁]  [次頁]

採血や注射の後で「入浴してもよいですか?」と聞かれます。
皮膚に穴をあけていますから入浴するとそこからばい菌が入るのではないかと心配されるようですが、全く問題ありません。
ほとんどの家庭の風呂水は水道水ですからばい菌は存在しないと考えられても間違いありません。
井戸水などでも検査を受けて飲むことが可能とされる水であれば問題ないと考えます。

傷のある人の入浴も傷の周囲のばい菌を洗い流せるメリットの方が多いかもしれません。
もちろん出血していたり、傷が開いている場合には入浴は出来ませんが、傷口を縫って48時間以上経過すれば大丈夫なことが多いのです。
24時間でも傷が閉鎖していれば入浴やシャワーは可能とされる場合もあります。けがの処置をしていただいた先生に聞いて確かめておいてください。

温泉によっては傷が治るとか書かれていますが、大勢の人が入りますので、細菌の数などが家庭よりも増えることが考えられますが、温泉の成分などとの関係もあり大丈夫と答えるのにはやや疑問があります。
入浴剤についても完全に大丈夫とは言えない反面、危険だという証拠もありません。

シャワーと入浴の傷に対する影響はその差はほとんどないようですから、始めはシャワーそれで大丈夫なら入浴という考え方は必要ありません。
些細なことに気を取られず清潔を保つことを第一に考えましょう。

[前頁]  [次頁]


- Column HTML -