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第154段:優性遺伝と劣性遺伝 |
優性遺伝と劣性遺伝、言葉は有名ですが、本当の意味をご存知の方は意外と少ないようですね。
優性遺伝というのはその遺伝する条件に出現しやすいのが優性、出現しにくいのが劣性です。
都合のよい遺伝子が優性遺伝で、都合の悪いのが劣性遺伝と勘違いしていませんか?
例えば血液型のA型、B型はO型に対しては優性ですが、AとBでは優劣はありません。
ですから血液型がA型でも遺伝子の形式がAAの人とAOの人がいます。
ですからA型の人同士の子供でもAAの人とAAの人(男女はどちらでも関係ありません)の子供ではAAの子供しか生まれませんが、AOの人とAOの人の子供ではAAの子とAOの子とOOの子供の三種類の血液型の遺伝子を持つことになります。
どの遺伝子で産まれるかは予測できません。
4人子供が同じパートナーの間で生まれても全員がAAのこともあれば全員がOOのこともありますし、AO、AA、OO、AOとなる場合もあります。
OOとなった人は血液型がO型ですから、A型同士の親からO型が生まれることになります。
身長の低い遺伝子と高い遺伝子は身長の低いほうの遺伝子が優性遺伝です。
食生活が豊かになり様々な社会的な刺激などのために、身長で親を追い越す子供が多いのですが本来は低いのが優性遺伝です。
髪の毛は縮れているのが優勢で、直毛タイプがそれに続き、柔らかいタイプが劣勢の傾向があるようです。
劣性遺伝が現れているのは出現頻度の少ないものが出現しているわけですから貴重なのですよ。
優性遺伝の塊は特徴のない平凡な遺伝子の集合体かもしれません。
優性とか劣性とか言葉にだまされずに本当の意味を知って話をしてください。
遺伝する病気もありますが、生活習慣病などでもわかるように病気の出現には遺伝子の占める割合は少ないのです。
親と同じ病気でも、それは親と同じ食事や生活習慣のためかもしれません。
遺伝子や優性遺伝、劣性遺伝を過小評価したり、過大評価したりすることはすることは慎んでください。
正しい知識が何よりです。