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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第169段:「ちょっと、おもらし」意外と多い  

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尿失禁と呼ばれる「おもらし」は意外と多い状態なのに人に言えない悩みの一つですね。
日本人での調査では40歳以上の3500人に調査をした結果、男性の10.5%、女性の53.7%が過去1年間に尿失禁をしていることが判明しました。
結構『おもらし』をしているのですよ。
ご安心下さい。

原因の病気も様々ですが、受診をして尿が近い、間に合わないなどと話されればかなりの方は改善する方法があります。
薬や体操で筋肉を鍛えることで対応できます。
適切な治療を行えば平均144日で約9割の方が悩みから開放されます。
5ヶ月近くかかるのが平均ですから、1〜2ヶ月で結論を出さずにじっくりお付き合い下さい。

この尿失禁は病気と意識している人が少ないことも受診されない原因の一つでしょう。
病気と認識している人は4人に一人、治癒が可能と考えている人も38%しかいません。
3人に2人は治らないと思われているようです。
そして63%の方々が年齢によるものとして半ばあきらめておられるようです。

診察の現場では、しばしば
「年齢のためですから」とか
「年には医学も勝てませんから」などとお答えする場面が多く、
受診される方も
「尿失禁もきっと年齢のせい」、
「恥ずかしいところの話で・・・・」などと考えられると、快適な生活を失うことになりますね。
思い切ってお話ください。

「ちょっと、もれます。」

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