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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第184段:正しい鼻のかみ方  

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インフルエンザや風邪、花粉症の季節になると鼻を上手にかめないための問題が出てきます。
鼻は体にとって異物になる花粉やホコリが入ってくると体の外に押し流そうとして鼻みずを出します。
ウイルスや細菌などの病原菌に感染すると膿の混じったどろっとした鼻みず(黄色い感じですが、アオバナと呼ぶ人もいます。)になります。
鼻水はすすって押し戻そうとせずに鼻をかんでできるだけ出してやるようにしてやるのがよいのです。

 正しい鼻のかみ方は
@片方ずつかむこと(きちんと反対側に鼻を押さえること)
A鼻をかむ前には口から息を吸うこと(鼻を押し出すために多めに息を吸うほうが良いです)
Bゆっくり小刻みにかむこと(一気に出そうとせず少しずつかみましょう)
C強くかみすぎないこと(耳がツーンとするのは強すぎます)

両方の鼻を同時にかむと細菌やウイルスが鼻の奥のほうに追い込まれ難治化することがあるようです。
また中途半端に鼻をかんで、残った鼻みずのなかで細菌が増えることもありますので注意が必要です。
鼻くそほりも強くしすぎると鼻の粘膜を傷つけて逆に悪化させることもありますから注意が必要です。
幼児の場合は薬局などで「ズルズル」などと呼ばれる親が子供の鼻みずを吸い取る道具がありますのでそれをご利用ください。
子供はちょっと嫌がりますが、積極的に使うと風邪の期間が短くなったり、明らかに呼吸が楽になるようです。

 ティッシュペーパーは硬いのでできるだけやわらかいものを利用するか、ぬれたガーゼが皮膚にはやさしいと思います。
鼻の下がカサカサ、ヒリヒリしてもなめたり指でこすると余計に症状がひどくなります。
適切な軟膏を処方していただきましょう。

たかが鼻みず、されど鼻みず、不適切なかみ方で副鼻腔炎を起こしたり、気管支炎や肺炎になる方が少なくありません。
やさしくかんで早く鼻みずにお別れしましょう。

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