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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第189段:おしゃぶり  

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日本人と欧米人ではどちらがおしゃぶりを良く使わせるかという質問ですが、お答えは欧米では75%〜85%に使用しているとの統計もあります。
もともと赤ちゃんは何でも触れたものを口に入れて吸い付く本能がありますから重宝がられていたようです。
欧米では指しゃぶりで歯並びが悪くなるほうが問題視されますので、おしゃぶりが喜ばれているのかもしれません。
最近ではおしゃぶりをくわえさせると口がふさがるため鼻呼吸をするようになるので良いと進める学者もいるほどです。

ところがおしゃぶりには否定的な見解もありフィンランドの研究でおしゃぶりをやめさせたり使用回数を減らしてみると6ヶ月〜1歳半の子供の中耳炎の発生頻度が29%も減ったという研究があるようです。おしゃぶりと中耳炎の関係は似た報告が他にもありますので、中耳炎を繰り返す子供のおしゃぶりには否定的な見解を持たざるを得ません。

おしゃぶりがいいとか悪いとか決め付けることはできませんが、積極的に進めることはできないようですね。
(保育と保健、第7巻、第1号、平成13年1月参照)

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