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第204段:まだまだ遅れています。麻疹・精神病などなど |
本人の平均余命は世界一長寿、健康寿命も世界一など様々な健康の指標が優秀であることは知られています。
しかし麻疹(はしか)発生状況や精神科の病気を入院させる傾向が多いとか、タバコの対策が遅れているとか、結核対策が手ぬるいとなどとWHO(世界保健機構)から批判されているのも事実です。
麻疹(はしか)は日本では1年間に80人もの子供が命を失っています。
ところが1億300万人の中の80人なので、ほとんどの方はこの怖さを認識されていないようです。アメリカでは0です。
アメリカでは麻疹や風疹の予防接種がしてないと学校に入学することができない州もあります。
アメリカからのレポートでは日本から麻疹が輸出されていると非難されています。事実日本からの輸入例が一番多いのです。
ポリオについても南北アメリカ大陸は日本を含む東アジア、オセアニア地域よりも早くから撲滅が完了していました。
長寿世界一は誇れますが、まだまだ諸外国のレベルに追いついていない健康の指標も多く存在していることを認識してください。
精神分裂病と呼ばれていた心の病気も統合失調症という名前に変わりました。
歩みは遅くても日本の精神病の治療や概念が少しずつ変わってきてはいます。
しかし、精神病の患者さんの処遇もおよそ先進国らしくない水準でした。
人口あたりの精神病院の入院患者数が正式に比較できるようになりこの数字も多いほうで世界一でした。
それは世界の標準からすれば余りに入院しての治療が多いということなのです。
様々な改善には市民の正しい理解が必要です。
昨年も精神障害者の家族会でお話をさせていただきましたが、病気の本人だけでなく家族も本当に大変な思いをされています。
またどこかでお手伝いをさせていただきますのでお気軽にお声をかけてください。