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第221段:サンバーンとサンタン(紫外線の話) |
サンバーンとサンタンという言葉をご存知ですか?
日本語ではどちらも日焼けですが、英語では分けられていてサンバーンは紫外線に当たってその日のうちから現れる赤い日焼けです。
サンタンは赤い日焼けが消失した数日後から現れ数週間から数ヶ月続く黒い日焼けです。
(サンタンは小麦色の肌などといわれ健康的なイメージがありますが、誤りです)
日光浴というと健康的なイメージが多いのですが、最近の研究ではあまり日光にあたりすぎないほうがよいという説が主流です。
日光浴の目的は骨の病気の一つのクル病予防でしたが、クル病予防のためのビタミンDの生成のためには顔や手に1日に15分間紫外線に当たればよいということがわかりました。
つまり普通の服装で15分間戸外にいれば必要な紫外線は吸収できそれ以上は体に障害を起こす本になると考えてよいというわけです。
サンタンと呼ばれる小麦色の肌になるのは、肌が紫外線の障害を防ぐための反応ですから日にあたりすぎている注意信号です。
色が黒くなったから紫外線を吸収してくれるという話を聞かれてことがあるかもしれませんが。
誤りですサンタンでの日焼け防止効果はほとんど期待できず、安心しているとさらに症状を悪化させます。
曇りの日の紫外線はどうでしょう。
薄い雲なら紫外線の80%は通過します大気汚染があると紫外線はさらに強まると考えた方がよさそうです。
水の中に入っていても紫外線は減りません。
水の表面からの反射も多いので海水浴やプールではサンバーン、数日後のサンタンが起こりやすくなります。
夏と冬では夏場の紫外線が多いのですが、冬は雪による反射で意外と紫外線を多く浴びることがあります。安心は禁物です。
日焼け止めのクリームは一般に期待されるほどの効果はありません。
日光浴を中断しても中断の効果はなく障害は蓄積されます。
暑さを感じないから大丈夫と考えるのは誤りです紫外線は赤外線とは異なり当たっているときにそれを感じることがない種類の光なのです。
ところで、紫外線にあたりすぎて起こる障害をご存知ですよね?
急性症状では日焼け(サンバーン)、雪目、免疫機能低下
慢性症状では皮膚のしわが増える、シミが増える、老人斑の増加、良性腫瘍の増加、
前がん状態(日光角化症+悪性黒子)、皮膚がん、皮膚以外では白内障、翼状片
などが知られています。
日本人などの黄色人種は白人に比べると若干皮膚障害の起こる率が低いことは知られていますが、だから安全というわけではありません。
健康的な小麦色の肌という概念は誤りです。
しっかり日焼けして元気にはなりません。病気になるだけです。
紫外線から体を守りましょう。