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| 第247段:高津川の河原で触れ合って |
趣味の写真撮影を中断して十数年経過した一昨年、旅行を契機に新しいカメラを手に入れ再び写真撮影を始めました。
日常生活の合間に撮影できる被写体は何かと考えているうちに高津川をテーマに写真を撮ろうと思い立ち、自動車で川沿いの道を走り橋の上から上から上流と下流を撮影することを決めました。
本流の高津川だけで、河口の高津大橋から六日市町田野原の水源公園までが約81km、川沿いに上ってゆけば80箇所以上に橋がかかっています。
本流からは匹見川、津和野川など数多くの支流がありそれらを含めれば南北44km、東西40kmに広がり島根県の全県面積の16%を占める流域面積。
川の総延長は500km以上になっています。
多くの支流をさかのぼり、橋があれば車を止め、写真を撮り記録をする作業の繰り返しです。
今までに400カ所以上の橋の上から写真を撮り終えましたが、未撮影の場所も数多く残されています。
山奥まで橋を探して入ったついでに林道を走って高いところから川を眺めたり、気が向けば河原に下りて水と戯れたりしながらの撮影です。
今まで知らなかった高津川の表情が見えてくるようになりました。
この高津川をほかの方にも知っていただきたいと考え始めたころ、私の所属する益田西ロータリークラブで青少年に対する活動として高津川を探検させる企画が持ち上がりました。
昨年は単独で事業を実施し、今年は7月15日に国土交通省中国地方整備局浜田工事事務所と共催で小中学生を集め、高津川や流域の地質や自然について学ぶ会を開催しました。
今年は水辺の植物や水辺の昆虫、高津川に住む淡水魚について学習しました。
学校のプールを利用することが多く、夏休みになっても川で泳ぐことが減った子どもたちにも、川との触れ合いで再発見があったようです。
河川が汚染されるとゴイサギが出現するという話を聞いた後に川の周辺を眺めると清流と考えていた高津川の上流の地域にもその姿がありました。
全国的にみても清流とかきれいな川といえるほどの環境基準ではないようです。
人口は減っていても川は汚れてゆく現実を見ていると、決して環境保護派の旗手ではない私でさえ悲しくなるほどです。
「鮎(あゆ)がいる河原には鮎の香りが漂っていますよ」と話してくださった男性の言葉が耳に残っています。
鮎の香りのする高津川の香りを楽しみに、この夏、河原にまで足を運んでみませんか?
きっと新しい発見があると思います。
山陰中央新報「いわみ談話室」から