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第47段:生活習慣病をご存じですか? |
生活習慣病という概念は1996年12月に日本では厚生省から提案されました。
「食生活、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症、進行に関与する疾患群」と定義されています。具体的な病名としては、
食習慣に起因する疾患として、
糖尿病、肥満、高脂血症、高尿酸血症、循環器病、大腸癌、歯周病、
運動習慣に起因する疾患として、
糖尿病、肥満、高脂血症、高血圧症、
喫煙に起因する疾患として
肺ガン(肺扁平上皮がん)循環器病、慢性気管支炎、肺気腫、歯周病、
飲酒に起因する疾患として、
アルコール性肝疾患などがあげられています。
(誤解のないように付け加えますが、糖尿病はインスリン非依存型に限定しています。高脂血症は家族性のものを除外します。循環器病は先天性のものを除外します。大腸癌は家族性のものを除外しています。)
以前は成人病と名付けていた疾患群です。これらの疾患の発症には遺伝子の因子も関与があることは周知の事実ですが、生活習慣を是正することで発症を遅らせたり、予防的な効果が期待できるとされているようです。
世界的に見ても同様な考え方をしているようで
フランスではmaladie de comportement 生活習慣病
アメリカではchronic disease 慢性疾患、
ドイツではZivilisationskrankheit 文明病、
スウェーデンではvalfards sjukdomar 裕福病
イギリスではlife-related disease またはchronic degenerative disease
生活習慣病または慢性退行性疾患、などと名付けているようです。
「自分の人生だから自分の好き勝手でやるから酒の量とかタバコや毎日の運動習慣、果ては食事の内容にまでぐちゃぐちゃ介入して・・・」と反論があるのは十分承知しています。
医師の仕事も「治してやる」という感覚から「貴方の健康管理の相談役」となる傾向です。患者さんのリスク管理をさせて戴くのが21世紀のプライマリケア・フィジシャンでしょう。