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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第48段:プライマリケア・フィジシャン  

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プライマリケア・フィジシャンという言葉をご存じの方がどの程度いらっしゃるでしょうか?
プライマリケアという言葉も理解できませんね。
いろいろ議論されましたが、日本プライマリケア学会がいまだに日本語になっていないのは適切な日本語訳がないからです。

家庭医とか、かかりつけ医とか、ホームドクターとか、第1次医療とかいろいろ考えられましたが、やはり良い言葉が見つかりませんでした。
一人一人の健康問題や家族の健康問題なども含め幅広く相談にのり、適切な回答を引き出してくれる医師そして病気の初期から死に至るまでの人生の中で適切に対応できること(必要が有れば専門医や専門病院などと連携をとること等が含まれます。)簡単に言えば「あの医師を頼りにしていればほぼ心配ない」といえるような医師のことと考えられても良いようです。

浅く広く知識を持っていて貴方の身体や心の問題で適切な回答をしてくれたり、満足のゆく治療をしてくれる人という意味です。
専門性を追求すること「深く狭く」もすばらしいことですが、「浅く広く」というのも結構難しいものです。
気が付くと「浅く狭く」になっていたなんて笑い話にもなりません。
「広く深く」は理想でしょうが、世の中そうは甘くないのです。
この話は私の診療のあり方についてなのです。
専門はと聞かれると「なんにもできないか(内科)、子供が来たらどうしょうにか(小児科)」などと笑ってごまかしますが、プライマリケアですと話しても????なのです。

ついでながらお笑いを、「妊婦が来たら俺が父さんか(産科)?」

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