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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第76段:子供がひきつけた!  

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お子さんのひきつけ(熱性けいれんやてんかん発作など)を直接見たことがありますか?
私は 医師になる前に1度、医師になってからは何度かありますが、目の前でけいれんがおきると今でも「ぎくっ!」とします。

初めて我が子の「けいれん」を見たときには気が動転するのが当たり前で、医師や看護婦などの医療職でも患者さんとしてみていれば冷静に対応が出来ますが、我が子となれば話は別です。

何回か「けいれん」を繰り返した子をお持ちのご両親などはすぐに時計を見て時間を計って「30 秒でしたから、様子を見るだけでそっとしておきました。」とお話しされるようになります。

子供の「けいれん」は20人に1人ぐらいの割合で起こりますから、まれなものではありませんし、 永久的な障害を残すことはほとんどありません。
けいれんし始めると押さえつけても、身体を揺すっても止まることはありません。
「けいれん」が止まるのを待つだけです。
たいていの「けいれん」は5分以内で終わります。

1日に「2回以上のけいれん」があったり「1回のけいれんが15分以上続く」場合には精密検査の必要な場合があります。

けいれん中に舌をかむことはありませんから箸やスプーンを咬ませたり口に何かを入れる必要 はありません。
むしろ口の中に怪我を作る原因になりますので、何かを咬ませたり、口の中に入れることは禁止しています。
(現在でも、「咬ませたり」、「口の中に物を入れるよう」に指示を出される医療職の方がおられるようで残念でなりません。)

「けいれん」が終わると子供はぐったりと疲れていて寝てしまいます。
意識があることを確認したい親心から揺り動かそうとされますが、寝かせてあげて下さい。
熱が高いときにはお湯で身体を拭いてあげると良いでしょう。

松本医院では、けいれんを起こされた家族の方には、ここに書いたような内容のパンフレットを必ず差し上げています。

けいれんがおきたら、だれでもあわてます、あわてて何もできないでいると、けいれんが終わっていますのでだいじょうぶです。
あわててください。?

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