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第78段:自殺の時のマナー |
自殺は日本人の死亡統計では人口10万人に対して17.8です。
「第51段の日本人の死に方」でも紹介していますが、死因の第7位で2.3%をしめ平成8年には全国で23,104人の方が自殺しています。
日本人の自殺は昭和33年に人口10万人で25.7でしたが、それ以後、減る傾向でしたが、近年上昇傾向にあるようです。
30歳以下の自殺は少なく、男性の50〜59歳での山が目立ちます。
(中年の男性が社会的に苦労しているからでしょうか?)男女とも75歳を越えると中年期の男性の山を越える自殺率が認められます。
<諸外国と比べると人口10万人に対して>
アメリカ:12.0
フィンランド:27.3
ハンガリー:35.3
イギリス:7.5
オーストリア:22.1
フランス:21.2
イタリア:8.0
オーストラリア:11.5
デンマーク:22.3
ドイツ:15.6
スウェーデン:15.7
日本:17.8
自殺や不審な死が発見されると医師は死亡確認を行いに出掛けます。
大都市などでは専門の医師がおられますが、田舎では開業医が立ち会うことがしばしばです。
開業以来、約16年で29回の死体検案書を書いています。
現場に遺書があると自殺ということがすぐに分かりますが、遺書のない場合は他殺などの事件に絡んだものではないかと、死因の追求が詳しく行われます。
自殺の時には必ず遺書をのこして下さい。
年間23,000人を越える方が自殺されている現状を見ればこのくらいのお願いはさせて下さい。
死体検案などにも日常診療を中断して駆けつけます。
生きている人間だけでなく、田舎の開業医は死体ともおつきあいがあるのです。