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心にうつりゆくそぞろごと
「心にうつりゆくそぞろごとを、そこはかとなく書きまぎらわしたるもの」を紹介しようと思い立ちました。
徒然草のごとく「日くらし硯に向かう」ほど暇ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごと」よいうか「そぞろごと」は、いくつも現れてきます。医学書を作るよりもこの方が人間味のある文になるのではないかと思います。
しばらくは「私の心にうつりゆくそぞろごと」とおつき合い下さい・・・

  第81段:禁煙すると身体はどう変わる?  

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「禁煙で得られる健康面での利益」
(1990 US Surgeon General's report, The Health Benefits of Smoking Cessation; Prof. West,St George's Hospital Medical School, London)
という論文からの引用 です。

<禁煙開始後20分>
血圧と心拍数が正常に戻り、手足の血行が良くなる一方、ニコチンによる離脱症状に苦しみ始めます。
約半数の人に、怒りっぽくなったり、鬱(うつ)、集中力の低下といった症状が、また4分の1の人に、夜間覚醒が見られます。

<禁煙開始後8時間>
血中酸素量が正常に戻り、肌の温度が上がり始めます。
心臓発作の確率は低下します。

<禁煙開始後1日>
一酸化炭素が身体から抜け、肺は不純物を除き始めます。
ニコチンからの離脱のもっともつらい時期がここからの48時間です。
禁煙を試みた人の10%のみがこのポイントを乗り越えられます。
禁煙者の約70%は、この時期に、食欲増進を経験します。

<禁煙開始後2日>
体内にはもはやニコチンは見あたらず、味覚、嗅覚が改善されてきます。

<禁煙開始後1週間>
睡眠のリズムが正常に戻り始めます。

<禁煙開始後2週間>
体内の血液循環が改善し始め、これが2ヶ月間持続します。

<禁煙開始後4週間>
ほとんどの離脱症状が見られなくなります。
ストレスレベルも低下、改善されてきます。

<禁煙開始後3ヶ月>
増進された食欲が元に戻り始めます。
ダイエットや運動をしない場合には、3〜4キログラムの体重増加が見られるでしょう。

<禁煙開始後3〜9ヶ月>
この期間に肺機能が5〜10%改善されます。
咳や息苦しさは過去のものとなるでしょう。

<禁煙開始後5年>
心臓発作の危険性が喫煙者の約半分までに下がります。

<禁煙開始後10年>
肺ガンの危険性が喫煙者の半分にまで下がり、心臓発作の危険性は、タバコを吸ったことのない人と同様のレベルまで下がります。
もし35歳〜39歳で禁煙を始めたならば寿命が3年(男性なら5年)延びることになります。

タバコを吸いながら読んでいる「あなた」にはどう感じられますか?

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