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生活改善薬として登場した「バイアグラ」についてあまりに誤解が多く、説明に苦慮していました。
簡潔にまとめられた、日本医師会ニュース「健康プラザ」NO.50、の記事を引用します。
生活改善薬として登場
毎日の生活の質を、より高いものにしようとする考え方が普及するに従って、命に直接かかわるわけではないものの、「これが解決できたらもっと幸せなのに」という悩みを改善する意味で「生活改善薬」が登場しました。肥満治療薬や育毛促進剤などがそれです。経口勃起不全治療薬・バイアグラも生活改善薬のひとつです。
効果はあるが使い方に注意
バイアグラは勃起不全に対する薬で、媚薬でも強壮剤でもありません。したがって勃起不全のない健康な男性がバイアグラを飲むと、痛みを伴う勃起が何時間も続く「持続性勃起症」になる可能性があります。その治療はたいへん困難で、これが原因となって勃起不全になることもあり、全く逆効果です。
また血圧に関係するため、心臓病でニトログリセリンを飲んでいる方では急激な血圧低下によって死亡する例もあり、特に注意が必要です。
医師の処方が必要な理由とは
厚生省は、バイアグラを医師の処方が必要な薬に定めました。「薬を適正に服用する」という基本的なルールが、この薬ではよりいっそう求められています。
しかし、患者さんが勃起不全かどうかを厳密に診断することは、専門医であってもかなりむずかしいことです。かかりつけ医として常に健康状態を把握している関係にある患者さんならばともかく、問診で「うそ」を言って処方箋をもらえる場合も考えられます。また転売によりバイアグラを手に入れて飲んだ方が副作用で死亡する可能性もあります。
日本医師会としては、事故防止の観点から、医師の処方のもとに服用することを強く呼びかけています。
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ところで別の文献から日本人の勃起不全症の割合を紹介しましょう。
40才〜45才 16% 46才〜50才 20%
51才〜56才 36% 56才〜60才 47%
61才〜65才 57% 66才〜70才 70%
という結果です。
この数字は国際学会でも発表された数字で、勃起不全中等症と重症の方の合計です。
軽症の方を加えるともっと増えます。
しかし、この数字を日本人の人口にかけ合わせると、600万人を超える方々が治療対象者となりますね。糖尿病の患者数より多いことになります。
バイアグラについても遠慮なく、気軽にご相談ください。
受付で「健康問題の相談にきました。」と話されれば結構です。
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