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  コンピューター西暦200年問題と医療機関  

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Y2K問題とかコンピューター西暦2000年問題などと呼ばれているコンピューターの西暦2000年を境にした動作不良のことだということは、私よりもあなたの方がよく知っておられるかもしれませんね。

医療機関にも昨年あたりから対策と対応をするように再三指示が来ています。
厚生省から、島根県から保健所を通じて、日本医師会からも、都道府県医師会からも、連絡文書の山です。
事故が起こればすべて各医療機関の責任だそうです。
対策ができたかどうかと問い合わせて大騒ぎをしている「いわゆるお上」の責任はないそうです。なんだか変ですね。

私の診療所は取り敢えず対策はすべて終わりました。
動作の確認をするまでもなくマイクロチップの搭載された機器については全てのメーカーから問題なしとの回答がありました。

それでも心配な患者さんは暮れの30日までに受診を済ませ、お薬を2週間かまたはそれ以上投薬してもらってください。

1月4日とそれ以降の1週間程度はトラブルが起こるとすぐには立ち直れない可能性があるからです。
製薬メーカーや医療関連の卸店などからも絶対大丈夫という回答は戴いておりませんし、物流関連からも太鼓判は押してもらっておりません。

直接患者さんに使用している機械は正常に作動すると思いますが、医療を支える側の支援システムの問題が発生するかもしれません。

もう一つ心配なのはこの不安を煽る(あおる)風潮が患者さんたちの精神不安を引き起こし日本中とか世界中の不安発作を引き起こす可能性があることです。
パニック状態になった患者さんが、必要以上に受診したり、そのために一時を争う患者さんの医療に支障をきたす可能性があります。
暮れのうちに薬をもらっておこうとする患者さんの心理が働くと12月の20日ごろから医療機関の外来は大混雑となりそのためのシステムダウンも考えられますし、在庫の不足から混乱に拍車をかける可能性もありどうなるか見当もつきません。「大山鳴動、鼠一匹」になることを祈りながらの毎日です。

12月になり家庭での備蓄を中心とした消費行動が始まると、在庫が一気に減少するため混乱が生じる可能性もあります。いずれにしても過剰な反応でパニックだけは回避したいと誰もが考えておられると思います。

パニックに巻き込まれたら私の好きな良寛さんの言葉を思い出してください。

      「災難に会う時節には災難に逢うがよく候う、
         死ぬ時節には死ぬがよく候う
           是れはこれ災難をのがるる妙方にて候う」

昭和14年から昭和15年にかけては皇紀2600年を迎えたはずですが、こんなに騒いでいたのでしょうか?
はしゃいでいないで足元を見て生活しましょう。

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