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  2001年から2002年のインフルエンザ  

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平成13年6月8日付けの厚生労働省からの通知で平成13年度のインフルエンザワクチンの製造株が判明しました。

 今年の冬用のワクチン株は
 A型株:A/ニューカレドニア/20/99(H1N1)
A/パナマ/2007/99(H3N2)
 B型株:/ヨハネスバーグ/5/99

となりました。
昨年の製造株との違いはB型の株だけで、大流行が比較的多いとされるA型のウイルス株には変更がありませんでした。

インフルエンザウイルスの表示記号や番号を解説してみましょう。
A/ニューカレドニア/20/99(H1N1)という株は
A:A型という意味でA、B、Cの3つの型があります。Aは大流行になりやすく症状が比較的強い型です。B型は下痢や嘔吐が多い型です。

ニューカレドニア:ウイルスが見つかり分離された地名です。
        昨年のB型は山梨でした。

20:ウイルスの番号同じ土地で同じ年に、複数のウイルスが検出分離された時
        20番目に分離されたという意味です。

99:1999年という年号です。

H1N1:いわゆるソ連型というのはここの記号と数字で決まります。
        H3N2となれば有名な香港型、H2N2となるとアジア型です。

毎年2月にスイスのジュネーブにある世界保健機構(WHO)で国際会議を開き候補株を決め各国の事情に合わせてそれぞれの国でのワクチン株を決定します。
日本では、国立感染症研究所にあるWHOインフルエンザ協力センターでワクチン株についての検討が行われ最終決定が行われます。

インフルエンザワクチンは鶏の卵の有精卵で作られます。
11日目の有精卵にウイルスを接種して約2日間、35℃で培養されます。
卵の中でウイルスは大量に増殖します。
(インフルエンザウイルスは35度くらいで大量に増殖しますからインフルエンザにかかったとき、熱さましを使って体温を下げるとウイルスが大増殖して病気の期間が延長するのが理解できると思います。)増殖した後でウイルスを含む液が卵から抜き出され、エーテル処理をしてウイルスの毒性を消し抵抗力(免疫力)を作るために必要な部分だけを抽出精製します。
こうしてワクチン原液が作られそれぞれ別々に製造した3種類のウイルスを混ぜ合わせてできあがります。
そして毎年8月に国家検定をして合格したものが10月中旬から出荷されます。
インフルエンザワクチンんの生産にはワクチン株が決まってから大急ぎで仕事をしても約半年かかるのですね。

11月になったらワクチン接種をしましょう。
                              資料提供:株式会社アステム

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